一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
第15話 大切な妹
 ――結婚してしまった。

「ほ、本当に結婚したの? 私っ!」

 朝になり、冷静になった私は、その事実に直面していた。

 ――リセのキスは危険すぎる。ううん、キスだけじゃない。目も指も全部。

 思い出しただけで、私を魅了するリセの存在。
 ろくに婚姻届も見ないで、サインして渡してしまった。

 ――その場の勢いもあったけど、それより問題なのは、『リセは私のどこがよかったんだろう』テーマはこれよっ!

 鏡を見ても、特徴らしい特徴のない普通の顔である。 
 こんな普通な私が、リセとキスするなんて、申し訳なさ120パーセント。
 まさかの100パーセント超え。
 リアルな唇の感触を思い出し、鏡の中の自分が、赤くなっているのがわかった。  

 ――それだけじゃない。私ったら、リセに会っただけで、デザイン画を何枚も描いてしまった。

 床に落ちているデザイン画をかき集めた。
 昨日、リセに会ってから、思い浮かんだアイデアの数々。
 一心不乱に描き続け、部屋には大量のデザイン画が散らばっていた。 

「こんな時なのに、私ったら、なにしてるのか……」
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