一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
「事務所スタッフは全員解雇。そのかわり、INUIグループの契約社員として働かせてやるって言われたわ」
紡生さんと恩未さんの言葉に事務所内がざわついた。
「今の実力だとそうなるだろうな」
リセはデザイン画を見ながら、笑って言った。
「麻王グループの御曹司様ともなると、先の先までわかってしまうってわけですか」
紡生さんは皮肉たっぷりに――え? 御曹司?
今、御曹司って聞こえたような……
「紡生さん、誰のことを言ってるんですか?」
「なにをいまさら。婚姻届の時に俺の名前を見ただろ? 麻王理世って書いてあったはずだが? 俺が自分の名前を間違えてなければな」
リセはご丁寧にホワイトボートの空いている場所に名前を書いてくれた。
「祖父が会長、父が社長。二人はほとんどお飾りで、実権は俺が持っている」
リセの姿なのにリセじゃない。
麻王グループの名前を語るその顔は理世だった。
「つまり私は……」
「専務夫人で将来の社長夫人ってところかな」
理世は誰もが見惚れる極上の笑みを浮かべて、私に告げたのだった。
紡生さんと恩未さんの言葉に事務所内がざわついた。
「今の実力だとそうなるだろうな」
リセはデザイン画を見ながら、笑って言った。
「麻王グループの御曹司様ともなると、先の先までわかってしまうってわけですか」
紡生さんは皮肉たっぷりに――え? 御曹司?
今、御曹司って聞こえたような……
「紡生さん、誰のことを言ってるんですか?」
「なにをいまさら。婚姻届の時に俺の名前を見ただろ? 麻王理世って書いてあったはずだが? 俺が自分の名前を間違えてなければな」
リセはご丁寧にホワイトボートの空いている場所に名前を書いてくれた。
「祖父が会長、父が社長。二人はほとんどお飾りで、実権は俺が持っている」
リセの姿なのにリセじゃない。
麻王グループの名前を語るその顔は理世だった。
「つまり私は……」
「専務夫人で将来の社長夫人ってところかな」
理世は誰もが見惚れる極上の笑みを浮かべて、私に告げたのだった。