一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
父と継母には行き先は伏せられており、病院側にも言わないように、お願いしてある。
これで私に弱みはなく、啓雅さんと結婚する理由はなくなった。
借金があると言っていた清中繊維が、どうなったか知らないが、啓雅さんが自分にとって、なんの利益もない繊維会社と取引するとは思えない。
「勝手に事務所に入らないでもらえますか?」
恩未さんは怒っても、啓雅さんに効き目はなかった。
「うるさい女だ。こっちは婚約者に会いにきただけだ」
「婚約者!?」
「違います! 親が勝手に決めたんです……!」
「だろうね」
紡生さんがよいしょっと起き上がった。
「こんな性格の悪い奴と琉永ちゃんが付き合っていたなんて思えないからね」
「相変わらず、ここの代表は礼儀知らずだな」
「INUIグループさんよりはマシですけど? 何度もこっちのデザインを盗んで、それを大量に生産しようとしていたくせに。とぼけるつもりなら、警察に通報するよ」
「デザイン画を!?」
「大丈夫よ、琉永ちゃん。こっちの人間を誰も買収できなくて、不発に終わったから心配しないで」
これで私に弱みはなく、啓雅さんと結婚する理由はなくなった。
借金があると言っていた清中繊維が、どうなったか知らないが、啓雅さんが自分にとって、なんの利益もない繊維会社と取引するとは思えない。
「勝手に事務所に入らないでもらえますか?」
恩未さんは怒っても、啓雅さんに効き目はなかった。
「うるさい女だ。こっちは婚約者に会いにきただけだ」
「婚約者!?」
「違います! 親が勝手に決めたんです……!」
「だろうね」
紡生さんがよいしょっと起き上がった。
「こんな性格の悪い奴と琉永ちゃんが付き合っていたなんて思えないからね」
「相変わらず、ここの代表は礼儀知らずだな」
「INUIグループさんよりはマシですけど? 何度もこっちのデザインを盗んで、それを大量に生産しようとしていたくせに。とぼけるつもりなら、警察に通報するよ」
「デザイン画を!?」
「大丈夫よ、琉永ちゃん。こっちの人間を誰も買収できなくて、不発に終わったから心配しないで」