一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
 声が低いけど、そんな女の人もいるから気にならなかった。
 むしろ、かっこいい女性のイメージ。
 完全に私は舞い上がってしまった。

「あ、あのっ! 今日のショー、すごく素敵でした! 『Lorelei(ローレライ)』の専属モデルになったんですか?」

「たまたま『Lorelei(ローレライ)』デザイナーの麻王(あさお)悠世(ゆうせい)から、オファーがあっただけ。あの男の専属なんて冗談じゃない」
「そうですか? 『Lorelei(ローレライ)』の専属になりたいモデルは多いとおもいますけど」
「こき使われて過労死だ。自分は『Lorelei(ローレライ)』に限らず、ブランド専属モデルにならないよ」

 リセの瞳は猫みたいな目だった。
 きっと誰にも所有されない自由で気ままな人なのだろう。
 不敵に笑う姿なんて、もうファッション雑誌の一ページを飾れてしまうくらい。

「そ、そうですか……」

 恥ずかしいことに、私ときたら、緊張して声がうわずってしまった。
 こんな近くで見れるとは思ってもみなかったし、口をきいてるなんて夢みたい……
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