一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
「そう。ウサギかハムスター。俺の周りにはいないタイプ」

 悪い意味なのか、いい意味なのかわからないけど、ウサギもハムスターも癒し系。
 つまり、私はうっかりナデナデしたくなるタイプってこと?

 ――だから、この愛でられ方?

 私はこんなにドキドキしてるのに、リセはウサギかハムスターに触れてるかんじ?

「なんだ。その不満そうな顔」
「だって、私を小動物扱いするから」
「じゃあ、キス。俺の唇にしてみろよ」

 わかりやすい挑発だけど、私はすぐに乗った。
 目を閉じて、勢いよくキスをする。

「少し大人になれたか。けど、俺が言うキスはこれ」

 リセが求めるのは、浅いキスじゃなくて、舌を絡める深く繋がるキス。

「リセ……、くるし……い」
「わざとだ。琉永に大人のキスを教えるために」
「あ……んぅ……」
 
 自分の声とは思えない甘い声がこぼれ、リセの肩を強くつかんだ。

「あと一回だけ」
「リ……セ……んんっ……」
 
 最後のキスが終わった後は、なにも考えられなくなり、放心状態だった。
 ぼうっと天井を眺め、呼吸を整える。

「さて、寝るか」
「えっ?」
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