政略結婚かと思ったら溺愛婚でした。
片倉の白皙とも言える顔に覗き込まれて、浅緋は彼を真っ直ぐに見ることができなかった。
──どうしよう。慎也さんが素敵すぎるんです。
改めて、あんな告白してキスしたあとに、こんな風に見られるととても恥ずかしい。
片倉は浅緋の好みの顔立ちなのだが、浅緋自身ではそういうことが分かっていないのだ。
『おそらくは浅緋は片倉の雰囲気は嫌いではないはずだ』という園村の予想はここでも当たっていたわけだ。
一方で嫌われていない、むしろ『お慕いしている』なんて、らしくて可愛らしい浅緋の告白を受け、ファーストキスは失敗だったかもしれないけれど、セカンドキスは成功だっだろうと思った片倉は幸せをかみしめていた。
どれだけでもその気持ちに応えたい気分だ。
だから、片倉は浅緋の言葉を待っていたのだが。
先ほどから真っ赤になって、なかなか言葉を発することが出来ない浅緋をずっと抱きしめていて、いつまでもこのままでいても、いいくらいだと片倉は思う。
おとなしくて、父親の言いなりになっていただろう女性が、きっととんでもない勇気を出して婚約を破棄し、さらに自分の意志で片倉を好きなのだと言ってくれたのだ。
そして、改めてプロポーズに応えてくれた。
その間、片倉はその父親の遺書を盾に彼女を束縛するようなことをしていたのに、だ。
──どうしよう。慎也さんが素敵すぎるんです。
改めて、あんな告白してキスしたあとに、こんな風に見られるととても恥ずかしい。
片倉は浅緋の好みの顔立ちなのだが、浅緋自身ではそういうことが分かっていないのだ。
『おそらくは浅緋は片倉の雰囲気は嫌いではないはずだ』という園村の予想はここでも当たっていたわけだ。
一方で嫌われていない、むしろ『お慕いしている』なんて、らしくて可愛らしい浅緋の告白を受け、ファーストキスは失敗だったかもしれないけれど、セカンドキスは成功だっだろうと思った片倉は幸せをかみしめていた。
どれだけでもその気持ちに応えたい気分だ。
だから、片倉は浅緋の言葉を待っていたのだが。
先ほどから真っ赤になって、なかなか言葉を発することが出来ない浅緋をずっと抱きしめていて、いつまでもこのままでいても、いいくらいだと片倉は思う。
おとなしくて、父親の言いなりになっていただろう女性が、きっととんでもない勇気を出して婚約を破棄し、さらに自分の意志で片倉を好きなのだと言ってくれたのだ。
そして、改めてプロポーズに応えてくれた。
その間、片倉はその父親の遺書を盾に彼女を束縛するようなことをしていたのに、だ。