政略結婚かと思ったら溺愛婚でした。
17.二人のルール
「大丈夫、です……」
それが先程の『行為をしても大丈夫なのかと思うくらい』の返事だったのだと気づいた片倉は、ふっ、と笑顔になった。
「もう、やめてと言ってもやめないからね?」
蠱惑的な瞳で真っ直ぐ見られて、浅緋は胸がきゅっとする。
知らない。こんな獰猛な片倉は知らない。けど、それもこの人の一部なのだと思ったら嫌じゃない。
だって、それは浅緋にだけ見せてくれる本当の顔だから。
──そ……ういうこと、なのね……。
浅緋のぷんっとした顔を見ても、嬉しそうだった片倉。
それが浅緋の本音だったからなのだ。
「何を考えているの」
浅緋の上にいる片倉が、その額の髪をそっと撫でた。
「いえ……。本当の姿を見せてもらえるって、嬉しいものなんですね」
片倉の顔が近づいてきて、その柔らかな熱が浅緋の唇に重なった。
「そうだよ。僕はそう言ってくれる浅緋が嬉しい。そんな姿はあなたじゃないと、幻滅などしない浅緋のことを愛してる」
それが先程の『行為をしても大丈夫なのかと思うくらい』の返事だったのだと気づいた片倉は、ふっ、と笑顔になった。
「もう、やめてと言ってもやめないからね?」
蠱惑的な瞳で真っ直ぐ見られて、浅緋は胸がきゅっとする。
知らない。こんな獰猛な片倉は知らない。けど、それもこの人の一部なのだと思ったら嫌じゃない。
だって、それは浅緋にだけ見せてくれる本当の顔だから。
──そ……ういうこと、なのね……。
浅緋のぷんっとした顔を見ても、嬉しそうだった片倉。
それが浅緋の本音だったからなのだ。
「何を考えているの」
浅緋の上にいる片倉が、その額の髪をそっと撫でた。
「いえ……。本当の姿を見せてもらえるって、嬉しいものなんですね」
片倉の顔が近づいてきて、その柔らかな熱が浅緋の唇に重なった。
「そうだよ。僕はそう言ってくれる浅緋が嬉しい。そんな姿はあなたじゃないと、幻滅などしない浅緋のことを愛してる」