政略結婚かと思ったら溺愛婚でした。
そんな風に言われると浅緋も恥ずかしいけれど、片倉が本当に嬉しそうなので、呼んでみようと思ったのだ。
「慎也さん」
今度は顔を伏せないで、ちゃんと呼んだ。
片倉はにこっと笑った。
そうして、浅緋の頭をふわりと撫でてくれる。
「よくできました」
褒めてもらえて嬉しい。
けれど、これでいいのだろうか?
「そういえば、さっき呼ばれましたよね?何か言いたいことがあったのではないんですか?」
そうなのだ。
呼んだところで、苗字ではなくて名前を呼んでほしいと言われてしまったので話が止まってしまったけれど、本当は浅緋は片倉に伝えたいことがあった。
「あの、私……こんなのでいいんでしょうか?」
「こんなの?」
「お食事の用意も、その……朝しかしていないですしそれも一緒にですし、ここはお洗濯もお掃除もほとんどやっていただいてしまうので、私は……」
「そういうことにしましょうという話をしませんでしたか?」
「そうなんですけど……。あまりにもお役に立てていない気がして」
「慎也さん」
今度は顔を伏せないで、ちゃんと呼んだ。
片倉はにこっと笑った。
そうして、浅緋の頭をふわりと撫でてくれる。
「よくできました」
褒めてもらえて嬉しい。
けれど、これでいいのだろうか?
「そういえば、さっき呼ばれましたよね?何か言いたいことがあったのではないんですか?」
そうなのだ。
呼んだところで、苗字ではなくて名前を呼んでほしいと言われてしまったので話が止まってしまったけれど、本当は浅緋は片倉に伝えたいことがあった。
「あの、私……こんなのでいいんでしょうか?」
「こんなの?」
「お食事の用意も、その……朝しかしていないですしそれも一緒にですし、ここはお洗濯もお掃除もほとんどやっていただいてしまうので、私は……」
「そういうことにしましょうという話をしませんでしたか?」
「そうなんですけど……。あまりにもお役に立てていない気がして」