僕惚れ③『家族が増えました』
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近所のホームセンターで、トイレ、子猫用のご飯、食器、寝床、爪とぎなどを買うと、理人は葵咲を急かしていそいそと帰宅した。
そっと玄関扉を開けて家に入ると、中は出たときのまましん……としていて。
葵咲と二人、そっとリビングに行って、箱の中を確認する。
電気がついて明るくなったのにも気付かないみたいに、セレはスヤスヤと眠っていた。
ぽっこりと膨らんだ子猫特有の体型が可愛くて、理人の口の端に、思わず笑みが浮かぶ。
「ただいま」
二人して小声でそう黒い毛玉のような子猫に声を掛けて、なるべく音を立てないように買ってきたばかりのものを開封していく。
それほど大きくはないけれど、キャットタワーも買ってきた。タワーには隠れ家的スペースがふたつと、物見台がひとつ、そして爪とぎスペースなどがセットになっている。
それを、葵咲と相談してリビングの片隅――アイランドキッチンから見通せる壁際――に置く。
近所のホームセンターで、トイレ、子猫用のご飯、食器、寝床、爪とぎなどを買うと、理人は葵咲を急かしていそいそと帰宅した。
そっと玄関扉を開けて家に入ると、中は出たときのまましん……としていて。
葵咲と二人、そっとリビングに行って、箱の中を確認する。
電気がついて明るくなったのにも気付かないみたいに、セレはスヤスヤと眠っていた。
ぽっこりと膨らんだ子猫特有の体型が可愛くて、理人の口の端に、思わず笑みが浮かぶ。
「ただいま」
二人して小声でそう黒い毛玉のような子猫に声を掛けて、なるべく音を立てないように買ってきたばかりのものを開封していく。
それほど大きくはないけれど、キャットタワーも買ってきた。タワーには隠れ家的スペースがふたつと、物見台がひとつ、そして爪とぎスペースなどがセットになっている。
それを、葵咲と相談してリビングの片隅――アイランドキッチンから見通せる壁際――に置く。