僕惚れ③『家族が増えました』
理人が髪を乾かして帰ってきたとき、食卓には配膳がちゃんと済んでいた。
「一応手、洗ってね?」
理人はトイレを済ませたセレを抱っこしたりしたのだから当然か、と思いながら葵咲の言葉に従う。
セレもご飯をもらったらしく、空っぽの食器前に座って仕切りに毛繕いをしていた。
「セレ、買ってきたごはん、食べた?」
聞けば、缶詰を大匙に2杯ぐらいペロリと平らげたらしい。
欲しい欲しいと催促をしないところを見ると足りたのかな?と思いつつ、理人は「とりあえず僕たちも冷めないうちに食べちゃおうか?」と提案する。
「葵咲、お風呂はご飯の後にするよね?」
「するよね?」と疑問形で聞いてはいるけれど、「しなよ」だな、というのは理人自身にも分かっている。
二人でいただきますをしてご飯を食べながら、理人はそれとなく葵咲から今日のことを聞き出した。
どうやら、山端さんと行き合ったのは偶然らしかった。
葵咲の話からは、隣人が何故葵咲に謝ったのかはわからなかったけれど、理人も今は突っ込んで聞くつもりはない。
「一応手、洗ってね?」
理人はトイレを済ませたセレを抱っこしたりしたのだから当然か、と思いながら葵咲の言葉に従う。
セレもご飯をもらったらしく、空っぽの食器前に座って仕切りに毛繕いをしていた。
「セレ、買ってきたごはん、食べた?」
聞けば、缶詰を大匙に2杯ぐらいペロリと平らげたらしい。
欲しい欲しいと催促をしないところを見ると足りたのかな?と思いつつ、理人は「とりあえず僕たちも冷めないうちに食べちゃおうか?」と提案する。
「葵咲、お風呂はご飯の後にするよね?」
「するよね?」と疑問形で聞いてはいるけれど、「しなよ」だな、というのは理人自身にも分かっている。
二人でいただきますをしてご飯を食べながら、理人はそれとなく葵咲から今日のことを聞き出した。
どうやら、山端さんと行き合ったのは偶然らしかった。
葵咲の話からは、隣人が何故葵咲に謝ったのかはわからなかったけれど、理人も今は突っ込んで聞くつもりはない。