僕惚れ③『家族が増えました』
(早く(ほど)きたいっ!)

 頭の中はそれで一杯なのに、()えてそこには触れず、

葵咲(きさき)の大事なところ、濡れて透けてるよ」

 言って、足の(あわい)に手指を差し入れてショーツ越しに葵咲の一番敏感なところをやんわりと(こす)った。

 葵咲が「やぁっ、言わ、ないっで……」と恥ずかしそうに身じろぐ様がまた最高に可愛くて。

 葵咲は、理人(りひと)が彼女のこういう反応を見たいがためにわざと恥ずかしいセリフを言ってるのが分からないのだろうか。

 ともすると(あお)っているとしか見えない調子で腰をくねらせると、足をギュッと閉じてくるのが、理人には堪らなく愛しい。

 理人はそんな葵咲をごろんと転がしてうつ伏せに寝かせると、その細い腰を後ろからギュッと抱えてから、ショーツの結び目に指をかけた。
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