魔法の恋の行方・ドラゴンのヘタレ純愛・シリーズ6(グラゴールとエリィ)
<次の日・勉強会・その2>
その台所は小さかったが、
居心地が良さそうに思えた。
壁には、
たくさんのラベンダーの花の穂が束ねられて、
すっきりとした芳香を放っていた。
小さな木の机と椅子には、
ギンガムチェックのテーブルクロスと座布団。
小窓にはレースのカフェカーテンがかかり、
かまどの火にはやかん、
すでに、お湯が、しゅんしゅん沸いていた。
「座ってくださいね、すぐにお茶を入れますから」
グラゴールは勧められるままに
座った。
机の上には何冊かの本と紙、
羽ペンが置いてあった。
その本に目が止まった。
「あの、勉強・・しているのですか?」
その問いに、
エリィは、もううんざりと言った
ように
「ああ、それですか?
私は神官の見習いなのだけど、
覚えられなくて・・
神様って、
なんであんな難しい名前にしちゃったのかしら?
それに今度、
お祈りの暗唱試験があるのです」
エリィは額にしわを寄せ、
グェというように舌を出した。
「一昨日、不合格で、司祭長様に怒られて・・今度は受からないと・・
神様には申し訳ないけど、
長い名前を唱える意味が、わからないわ」
グラゴールは思わず、口に手を押さえて笑った。
エリィのしかめている表情。
それは、
可愛らしい、本当に可愛らしい・・
「花やハーブや木の名前なら、
すぐに覚えられるのだけど・・」
エリィは、
ポットにハーブの葉を入れて、熱い湯を注いだ。
ふわっとした湯気と共に、レモンのような香りが広がる。
グラゴールの老婆は、ちょっと考えて
「歌にして覚えるとか、神様を花のイメージにしたら・・・」
「歌は・・無理だけど、」
そう答えて、
エリィはカップにお茶を注いだ。
その時、目が輝いた。
その台所は小さかったが、
居心地が良さそうに思えた。
壁には、
たくさんのラベンダーの花の穂が束ねられて、
すっきりとした芳香を放っていた。
小さな木の机と椅子には、
ギンガムチェックのテーブルクロスと座布団。
小窓にはレースのカフェカーテンがかかり、
かまどの火にはやかん、
すでに、お湯が、しゅんしゅん沸いていた。
「座ってくださいね、すぐにお茶を入れますから」
グラゴールは勧められるままに
座った。
机の上には何冊かの本と紙、
羽ペンが置いてあった。
その本に目が止まった。
「あの、勉強・・しているのですか?」
その問いに、
エリィは、もううんざりと言った
ように
「ああ、それですか?
私は神官の見習いなのだけど、
覚えられなくて・・
神様って、
なんであんな難しい名前にしちゃったのかしら?
それに今度、
お祈りの暗唱試験があるのです」
エリィは額にしわを寄せ、
グェというように舌を出した。
「一昨日、不合格で、司祭長様に怒られて・・今度は受からないと・・
神様には申し訳ないけど、
長い名前を唱える意味が、わからないわ」
グラゴールは思わず、口に手を押さえて笑った。
エリィのしかめている表情。
それは、
可愛らしい、本当に可愛らしい・・
「花やハーブや木の名前なら、
すぐに覚えられるのだけど・・」
エリィは、
ポットにハーブの葉を入れて、熱い湯を注いだ。
ふわっとした湯気と共に、レモンのような香りが広がる。
グラゴールの老婆は、ちょっと考えて
「歌にして覚えるとか、神様を花のイメージにしたら・・・」
「歌は・・無理だけど、」
そう答えて、
エリィはカップにお茶を注いだ。
その時、目が輝いた。