魔法の恋の行方・ドラゴンのヘタレ純愛・シリーズ6(グラゴールとエリィ)
<グラゴールの館・その2>
その声は
「あなたが、ちゃんと説明を
しなさい」
という、悪さをした子どもに対しての口調だったが。
グラゴールはエルフの緑の髪に、
そっと唇をつけた。
「連れて来てしまった・・
神殿から・・」
「はぁーー?
このお方は神殿のエルフですか」
さすがにアンナも驚いたようで
「魔法石で、意識を失くして・・」
グラゴールの声は後半、消え入りそうだった。
「ありゃー、それは・・
かどわかしたってことですかね」
戻ってきたグレーズが、
核心をついた指摘をした。
「・・・・・」
グラゴールは黙り込んだ。
「俺は・・・
どうすれば・・いいのかな」
「誘拐は犯罪です」
アンナは、グラゴールの前に
仁王立ちになって、きっぱりと言い切った。
「旦那様の惚れた女子だからな・・
気持ちはわかるだ・・」
グレーズはのんびりと言った。
が、アンナに足をけられて顔をしかめた。
グラゴールは・・
拾って来た子猫を抱くように、
そして緑の髪に顔を埋めていた。
「意識が戻られたら、神殿にお返ししないと・・
大変な騒ぎになりますよ」
アンナがエルフの顔を覗き込み、
少し頬がピンクに戻り始めているのを確認した。
「魔法石を使ったなら、
明日の朝には目覚めるでしょう。
でも、
足や手にすこししびれが残るから・・・
半日くらいは、お休みしていただかないと」
グラゴールはやっと顔を上げて、
アンナに救いを求めるような
顔をした。
その声は
「あなたが、ちゃんと説明を
しなさい」
という、悪さをした子どもに対しての口調だったが。
グラゴールはエルフの緑の髪に、
そっと唇をつけた。
「連れて来てしまった・・
神殿から・・」
「はぁーー?
このお方は神殿のエルフですか」
さすがにアンナも驚いたようで
「魔法石で、意識を失くして・・」
グラゴールの声は後半、消え入りそうだった。
「ありゃー、それは・・
かどわかしたってことですかね」
戻ってきたグレーズが、
核心をついた指摘をした。
「・・・・・」
グラゴールは黙り込んだ。
「俺は・・・
どうすれば・・いいのかな」
「誘拐は犯罪です」
アンナは、グラゴールの前に
仁王立ちになって、きっぱりと言い切った。
「旦那様の惚れた女子だからな・・
気持ちはわかるだ・・」
グレーズはのんびりと言った。
が、アンナに足をけられて顔をしかめた。
グラゴールは・・
拾って来た子猫を抱くように、
そして緑の髪に顔を埋めていた。
「意識が戻られたら、神殿にお返ししないと・・
大変な騒ぎになりますよ」
アンナがエルフの顔を覗き込み、
少し頬がピンクに戻り始めているのを確認した。
「魔法石を使ったなら、
明日の朝には目覚めるでしょう。
でも、
足や手にすこししびれが残るから・・・
半日くらいは、お休みしていただかないと」
グラゴールはやっと顔を上げて、
アンナに救いを求めるような
顔をした。