魔法の恋の行方・ドラゴンのヘタレ純愛・シリーズ6(グラゴールとエリィ)
そこにグレーズが、
デザートのケーキを持って
入ってきた。
「エリィ様、明日は馬に乗って
みますかね」
「ええ、ぜひとも!」
可愛らしい花の妖精は、
ワインで赤くなっていたが、
笑顔で答えた。
「そんじゃ、準備しますだ」
デザートのケーキを満足げに
平らげ、
エリィは食堂から出て行った。
グラゴールは・・
衝立から這い出るように出て来て、床に仰向けになった。
「グラゴール様、
聞きたいことは・・聞けましたね」
アンナは、
床に寝転がっているグラゴールを、見下ろした。
「まぁ、尻軽エルフではないし、
正直で、かわいらしいお方ですけどね」
グレーズも覗き込んだ。
「あの方はおしゃべりだが、
アンナみたいにおっかなくないだ」
アンナはグレーズの腹に、肘鉄を
バシッと入れた。