魔法の恋の行方・ドラゴンのヘタレ純愛・シリーズ6(グラゴールとエリィ)

エルフの館の生活・44~48

<次の日・エリィの乗馬レッスン・その1>

グレーズが馬屋から
小さい馬を引き連れてきた。

「エリィ様、こいつは
おとなしいから大丈夫ですだ」
エリィは柵越しに、
そっと馬の鼻をなでた。

「よろしくね。私はエリィ、
あなたのお名前は?」

「ブランですだ。
色が麦の色だから」
グレーズが、馬の首を叩きながら
言った。

「初めてだと、怖いだろうから、
まず、おらが一緒に乗りますだ」

グレーズは二人乗りの鞍を乗せて、
「エリィ様、
前に乗ってくだせぇ、
おらが手綱を取りますだ」

グラゴールは木の陰で、
ハラハラ、イライラしていた。

くそっ、あいつ・・・
何考えているんだ。
二人乗りなんて、やりすぎだぞ

通常、二人乗りは
親が子どもを乗せるか、
または恋人の関係だ。

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