初恋グラフィティ

「何、顔赤くしてんの?」


「えっ…?!」




ユキちゃんが口を開いたとき、私の思考はそこで一時停止した。




「顔がにやけてる…。何考えてたの…?」


「あ…、えっと…」




どうしよう…。



何て言おう…。




「…やっぱユキちゃん、かっこいいなと思って」




私の言葉にユキちゃんは一瞬表情を固めたけど、すぐにあははと笑い出した。




「それはどうも…」




あれ…?



さっきまではわからなかったけど、正面から見たユキちゃんの顔は少しやつれているような感じがした。



目が赤く、まぶたもはれているような。




まるで、ついさっきまで泣いていたような…。



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