初恋グラフィティ
事が済むと、
ユキちゃんがふとんの中で抱きしめてくれたので、私達はそのまま横になっていた。
「ごめんな…」
「え…?」
「志保はこういうの初めてだったんじゃない…?」
「……」
さっきまで夢心地だった私だけど、その質問で急に現実に引き戻された。
どうしよう…。
こういうときって、何て言えばいいのかな…?
…でも、
もし私が本当のことを言ったら、たぶんユキちゃん引くよね…?
だったら…。
「う、うん…」
私は嘘をついた。
「そっか…。ごめんな…」
ユキちゃんが私の頬を触りながら言った。
「ううん…」
私は首を横に振った。
謝らなきゃいけないのは、むしろ嘘をついてる自分の方だった。