初恋グラフィティ
「ひっどーい…!先生、私にだって悩みくらいありますよぉ…」
「そっか…。ごめんごめん…。で、どんな悩み…?」
「え…?」
「よかったら私も聞いてあげるけど」
そう言いながらこっちへ来たみぽりんに、
「そんな、いいです…」
私は右手を振った。
だって、10も年上の人に片思いしてるとか言ったら、絶対笑われるにきまってるもん…。
「何…?遠慮しなくていいのよ…?」
「いえ…、ホント大丈夫ですから…」
何とか彼女を追い払うと、
「そう…?じゃあもし何かあったらいつでも言ってね。そのときは大人目線でアドバイスしてあげるから」
そう言ってみぽりんは準備室のドアを閉めた。