初恋グラフィティ

みぽりんが住むマンションに着くと、


彼女はすぐに部屋を暖め、あったかいコーヒーをいれてくれた。



それを一口飲むと、私の体は生気を取り戻すようにすうっと軽くなっていった。




「どう…?少しは落ち着いた…?」




みぽりんが私の前に座った。



私はゆっくりうなずいた。




「すみません…。突然お邪魔しちゃって…」


「それは構わないけど、もしかして志保、香田くんと何かあったの…?」




みぽりんの言葉に、私はまた泣きそうになった。




「違うんです…」




みぽりんは恭平さんの元奥さんなわけだから、


これまでのことを全部話してもいいかな…?






「先生…、実は私…」




私はユキちゃんを通じて恭平さんと知り合ったこと、


恭平さんからはみぽりんと元夫婦だった話を聞いていること、


そして恭平さんに乱暴されて妊娠してしまったことなんかを全部話した。



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