初恋グラフィティ
12 涙のクリスマス
ユキちゃんに妊娠していることがばれたら、
「初めてだなんて言っといて、他の男とも寝てたのか!」
そんなふうに言われて捨てられると思ってた…。
けど、
ユキちゃんはそんなふうに言わなかった。
単にユキちゃんがお腹の子を自分の子どもと勘違いしたからなんだけど、確かにユキちゃんがそう思うのもよくわかる。
私だって最初はそう思ったもん…。
キーコとみぽりんにも相談してみたけど、
こうなってくるともうどうしようもないみたいで、私達はただ頭を抱えるだけだった。
そしてやってきたクリスマス・イブの夕方。
私は2学期の終業式を終えてから、
わざわざ仕事を早退してくれたユキちゃんの車で、あの産婦人科医院へと足を運んだ。