初恋グラフィティ

受付を済ませ、待合室で少し待っていると、渡された番号札に書いてある番号が呼ばれた。




ドキドキしながらユキちゃんを連れて診察室へ向かう。



私達が通された部屋には、前回と同じく息子先生が座っていて、私は思わず動揺してしまった。




…だってこの先生、何か変なこと言うお医者さんなんだもん。




ユキちゃんの前でおかしなこと言われたら、私もうおしまいだよ…(泣)。






ドキドキしながら先生の前に座ると、先生はユキちゃんを見て言った。




「あなたが星野さんの彼氏?」


「あっ…、はい…」




ユキちゃんが照れたように答えると、




「へー。なかなか素敵な彼じゃないですか」




先生は私に目配せした。




「あっ、ありがとうございます…」




私は苦笑いしながら相槌を打った。






先生、


お願いだからユキちゃんに変なこと言わないでね…。



< 189 / 393 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop