初恋グラフィティ
受付を済ませ、待合室で少し待っていると、渡された番号札に書いてある番号が呼ばれた。
ドキドキしながらユキちゃんを連れて診察室へ向かう。
私達が通された部屋には、前回と同じく息子先生が座っていて、私は思わず動揺してしまった。
…だってこの先生、何か変なこと言うお医者さんなんだもん。
ユキちゃんの前でおかしなこと言われたら、私もうおしまいだよ…(泣)。
ドキドキしながら先生の前に座ると、先生はユキちゃんを見て言った。
「あなたが星野さんの彼氏?」
「あっ…、はい…」
ユキちゃんが照れたように答えると、
「へー。なかなか素敵な彼じゃないですか」
先生は私に目配せした。
「あっ、ありがとうございます…」
私は苦笑いしながら相槌を打った。
先生、
お願いだからユキちゃんに変なこと言わないでね…。