初恋グラフィティ
「ちょっ…、ユキちゃん…?!」
私は彼を追いかけようとしたけど、
「志保ちゃん…!」
恭平さんに片腕をつかまれて、そこから動くことができなかった。
「あの…、放してください…!」
私は彼につかまれている腕を引っ張ってみたけど、
「幸男もああ言ってくれたんだ…。俺と一緒になること、マジで考えてくれないかな…?」
恭平さんはそう言って私を放さない。
「でも私…」
やっぱりユキちゃんが好きだし、恭平さんと一緒になるなんて無理だよ…。