初恋グラフィティ
またCDだ…。
柏田先生が来てるのかな…。
そう思ったけど、とりあえずノックしてドアノブに手をかける。
するとドアは簡単に開いて、なぜかキーコが顔を見せた。
「志保!」
「キーコ…。まだいたんだ?」
「失礼ね…。あんたのこと待ってたんだよ?」
「そうなんだ…。ごめんね、遅くなっちゃって…」
私が謝ると、
「あら、補習はもう終わったの?」
机の前に掛けていたみぽりんがこっちを向いた。
「ほら、そんなとこに突っ立ってないで早く入って入って…!」
キーコに手を引かれ準備室に入った私は、言われるままストーブの前に腰を下ろした。