初恋グラフィティ
恭平さんの車に乗ると、彼はエンジンをかけてすぐ私に謝ってきた。
「ごめんね、勝手に志保ちゃんのこと母さんに話したりしてさ…」
「いえ…」
「俺、少しでも母さんを安心させてあげたくてさ…」
「はあ…」
その気持ちは私にもわかった。
「母さん、今は家で過ごしてるんだけど、俺たまにここへ帰って来て、こうして母さんの様子見たりしてるんだ」
「そうなんですか…」
「うん…。今日はクリスマスだから母さんと夕飯とることにしてたんだけど…、ごめんな…、志保ちゃん、何か話があって俺に電話くれたんだろ…?」
「あ…」
…そういえば。