初恋グラフィティ
14 苦渋の決断
翌日。
私は母に頼んで補習を休ませてもらうことにした。
精神的に悩んでいるせいかつわりもピークに達していて、ふとんの中から出る気がしなかった。
第一、私には数学や英語以外に考えなきゃいけない問題がたくさんある。
恭平さんと彼のお母さんのことが頭から離れず、
ユキちゃんに言われた言葉も気になって、
かなり頭が痛かった。
お昼を少し過ぎた頃。
インターフォンが鳴って、誰かがやって来たみたいだった。
私はベッドの中でぼーっとしていたけど、しばらくすると母が部屋に来て言った。
「志保…、影山先生がいらしたんだけど、ちょっと下りて来れる…?」
「え…?」
私はびっくりして飛び起きた。
「突然だけど家庭訪問にいらしたんですって…。先生、志保とも話をしたいってことなんだけど…」
「えー、何で…?」
「ほら、志保2学期は赤点取っちゃったでしょ…?それで先生、心配して来られたんじゃないかと思うんだけど…」
うそ…。
もう、かげちんてばこんなときに何なのよ…(泣)。