初恋グラフィティ
15 悲しみバレンタイン
母から電話で言われたことを恭平さんに話すと、
彼が一緒に家へ来てくれると言ったので、私は恭平さんを連れて帰宅することにした。
家に着くと父も仕事から帰って来ていて、玄関先で私の帰りをずっと待っていたようだった。
私がユキちゃんじゃない人と一緒だったせいか、
チャラチャラした感じの男を連れていたせいか、
恭平さんを見た父は最初言葉をなくしていた。
それでも母が出てくると、我に返ったように早く上がってもらいなさいと言ってくれて、
私達はそのままリビングへ通された。