初恋グラフィティ

翌日。


私はちゃんと補習に出て、放課後かげちんと話をした。




私は彼にきのうのことを謝ってから、「結婚して出産することに決めたので、学校は今年度いっぱいでやめます」と告げた。




かげちんは何だか腑に落ちないというような顔をしていたけど、


最後は「ま、そういう人生もアリかもしれないな…。妊娠のことはみんなに黙っといてやるから、あと3ヶ月頑張るんだぞ」と言って励ましてくれた。






それから私は音楽準備室に行き、みぽりんにも同じ話をした。




彼女もやっぱり不服を唱えていたけど、私が「もうこれしか選択肢がないような気がするんです」と言ったら、


「仕方ないわね…。じゃあ私ができなかった分まで精一杯お母さん孝行してあげてね」とため息をついていた。



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