初恋グラフィティ

帰宅後。


「遅かったじゃない。すぐご飯にする?」と言う母を無視して、私はバスルームに直行した。




シャツを脱ぎ両腕を見ると、恭平さんに押さえられたところがアザになっていた。




石鹸をよく泡立てて、彼に触られたところをゴシゴシこすってみたけれど、


恭平さんの気色悪い感触はなかなか消えてくれなかった。




初めて経験したせいか、お腹やあそこが少し痛い気もする。




頭にユキちゃんの笑顔が浮かんで、私はまた泣いていた。






初めての相手は絶対ユキちゃんって決めてたのに、どうしてこんなことになっちゃったんだろう…。




バスタブの中、


私は泣きながら何度も何度もユキちゃんの名前をつぶやいていた。







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