初恋グラフィティ

そのうちにユキちゃんが写ってる写真も出てきた。




ユキちゃん、やっぱりかっこいいなぁ…。




そう思いながらどんどんページをめくっていくと、アルバムはいつしか最後のページになっていた。



結局、どこにユキちゃんの彼女が写っているのかわからずじまいだ。




「あの…、すみません…。ユキちゃんの彼女ってどの人ですか…?」




私が聞くと、恭平さんはタバコの火を消して言った。




「そんなの、そっこら中に写ってるじゃん」


「え…?」




再びアルバムを最初からめくってみる。




どの人だろう…。




招待客の中には綺麗な人がいっぱいいるけど、どの人がユキちゃんの彼女なのかさっぱり見当がつかない。



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