初恋グラフィティ
06 思いがけない展開
翌日。
ユキちゃんが引っ越していくのを見たくなかった私は、朝から外出することにした。
キーコに電話して聞いてもらいたい話があるんだと言うと、
彼女はいいよと言ってくれたので、私達はよく行くカラオケボックスの前で落ち合った。
店に入り受付を通ると、ふたりで入るには少し広めの部屋へ通された。
好物のクリームソーダを注文した後、私はキーコにこれまで黙っていたことを全部打ち明けた。
恭平さんとバカみたいな取引をしたこと、
ユキちゃんがみぽりんと付き合っていたこと、
なのにみぽりんが柏田先生とも付き合ってるようなこと、
そして、
ユキちゃんに告白したけどあっさりかわされてしまったこと…。
ひとりで苦しみを背負っていくのは、これ以上無理だった。