初恋グラフィティ
みぽりんは一瞬口をつぐんだけど、すぐに開き直ったように私に聞き返してきた。
「だから何?」
「え…?」
「さっきから志保、ひとりでいろいろ言ってるけど、結局あんたの悩みは何なわけ…?」
「えっ…」
「志保がたるんでる理由と、…っていうか、志保の悩みのタネと私の恋愛話は関係ないでしょ…?」
「それは…」
急に責められ、頭に血が上っていくのがわかった。
「おっ…、大いに関係あるんです…」
みぽりんが首をかしげた。
「どうして…?」
「それは…」
…乗りかかった船だ。
私は恥を捨てて言った。
「私…、私がユキちゃんのこと好きだからです…!」
「え…?」
みぽりんは目を白黒させた。
「でも、ユキちゃんは先生のことが好きみたいだし、先生は柏田先生のことを好きみたいだし…、私、もうどうしたらいいかわからなくて…」
私はいつの間にか泣き出していた。