初恋グラフィティ
「私もあんたのために一肌脱ぐから、志保は安心して香田くんにアタックしなさい」
えーっ…?!
みぽりんはいたずらを思いついた子供のように笑ったけど、その笑顔に正直私は不安を覚えた。
けど、
それから何日もしないうちに私はまたみぽりんに呼び出されて。
ふたりで相談室へ行くと、彼女は私に笑顔を見せた。
「香田くんとは別れたわよ」
えっ…?
「あんたのこともよく言っといたわ」
ええっ…?!
「だからこの機会にがんばんなさい。あとはアタックあるのみよ」
みぽりんが私の腕を軽くたたいたのでとりあえずお礼を言ったけど、
せっかくの告白をあんなふうにかわされた私としては、
はっきり言ってもう何の望みもないような気がしていた。