Xmas Gift ~聖なる夜に~
「誰?」
「ちょっと前まで付き合ってた人」
「え、結婚します、って……」
私のスマホを手に取り、投稿された写真を見て菖人が絶句している。
写真は男女が正面から手を取り合っているアップで、顔は写っていない。
女性の左手の薬指にはキラキラと光るダイヤの婚約指輪があり、とても幸せそうな一枚だ。
「二股されてたのか?」
「そうじゃなくて。この女性、彼の元カノなんだけど、別れたあとで妊娠がわかったの」
菖人は納得がいなかいとばかりに眉根を寄せて私にスマホを返し、注文したウイスキーに口をつけた。
「意図的な二股ではないにしても……元カノとカブってない?」
「それは違うと思う。……というか、そう信じていたい」
この元カレは大学時代の先輩で、私がずっと憧れていた人だった。
仲間内の飲み会で再会して、彼を数年ぶりに見た私は当時の甘酸っぱい気持ちがよみがえったし、彼も私との思い出を懐かしく思ってくれた。
「ちょっと前まで付き合ってた人」
「え、結婚します、って……」
私のスマホを手に取り、投稿された写真を見て菖人が絶句している。
写真は男女が正面から手を取り合っているアップで、顔は写っていない。
女性の左手の薬指にはキラキラと光るダイヤの婚約指輪があり、とても幸せそうな一枚だ。
「二股されてたのか?」
「そうじゃなくて。この女性、彼の元カノなんだけど、別れたあとで妊娠がわかったの」
菖人は納得がいなかいとばかりに眉根を寄せて私にスマホを返し、注文したウイスキーに口をつけた。
「意図的な二股ではないにしても……元カノとカブってない?」
「それは違うと思う。……というか、そう信じていたい」
この元カレは大学時代の先輩で、私がずっと憧れていた人だった。
仲間内の飲み会で再会して、彼を数年ぶりに見た私は当時の甘酸っぱい気持ちがよみがえったし、彼も私との思い出を懐かしく思ってくれた。