夏の風
人生最悪の決断って…?
それって…
どんなに遊んでいても、どんなに好きな人ができても優里さん以外とは付き合えないって…こと?
「何か…おかしい気がする…」
「ふっ…だろ?俺もそう思うんだよ…」
丈流くんが無理して笑ったように思えて
あたしは切なくなった
「でもさ…丈流くん、本当は優里さんのこと好きなんじゃないの?」
「……かもな…イヤ…わかんねぇ…
自分でもわからねぇ…
ただ、優里が手首を切ったりするのは…止めないといけない気がする」
「優しいんだよ。それは丈流くんの優しさだよ」
「俺が優しい?…そうか?
弱いだけなんじゃないか?
逃げてるだけなんじゃないか?」