夏の風
丈流くんは駅まであたしを送り
「川島先輩は本当にやべぇから、シンの家来るときは必ず俺のいる時にしろよ!」
と何度も念を押した
あたしが笑顔で
「わかったよ」
と言うと安心して帰って行った
今度はいつ会えるかな?
夏休みもあと少し
夏が終わったら会えなくなる気がする
丈流くんは風みたいだから
どこにでもいそうで、いつでも感じることが出来そうなのに、何故か遠い…
でも、あたしはそんな丈流くんを好きになったんだ
また会えますように
見えなくなった丈流くんのバイク姿をあたしはずっと見送った