夏の風
丈流くん…助けに来てくれたんだよね
あたしなんかのために…助けに
あたしはさっきとは違う涙を流した
ゆっくりと丈流くんがあたしに近く
「亜耶…遅くなってごめんな…シンやヤス達ぶっ倒してたらちょっと遅くなった…」
丈流くんは目の近くを少し切ったみたいでうっすら血が滲んでいた
「何で…何で…丈流くん…ック…来てくれたの…」
「今日の昼頃、シンから電話が来て
夕方からヤスの家に集まるから必ず来てくれって言われた
で、俺の家には絶対行かないでくれ!
って言われた
怪しいだろ?普段、シンがいなくても使っている家だ
俺は何となく気になったから、ヤスの家に行く前にシンの家の前を通った
その時、シンの家の近くに川島先輩の車が止まってるの見た」