夏の風
あたしの姿に気がついた陽斗が片手を上げ走って………
こない…
陽斗はタバコを吸いながら、ゆっくり歩いてあたしのもとへ来た
3時間以上待ったあたしに陽斗が言った言葉は…
「今日、寒くねぇ?」
の一言だった
「……そうだね…」
あたしは何とか笑顔で答えた
陽斗は二人分の切符を買い、全く悪びれた様子もなくあたしの手を握ると電車に乗り込んだ
すっかり夕方になってしまったというのに、予定通り電車で一時間かかる人気のショッピングビルに来た
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