夏の風


ギュッと目を閉じているあたしの頭に温かい手が触れた



そしてあたしがそっと目を開けるとその目の前に丈流くんがいた




涙が頬を伝う…




「…何で…?」




「…ん?…いや…最近亜耶に会ってねぇなぁと思って…近くまで来たから顔見ようと思ってな」




「…だって…今日、クリスマスイヴだよ?!いいの?」




「…あぁ…優里はあまり行事とかこだわらねぇから」




ズキン…



優里さんとはまだ続いてるんだ…




でも…それでもいい…




「もう…会えないかと思った…」




「何でだよ?」




「だって…」






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