夏の風


「じょ・冗談…?」


「イヤ、本気!」


そう言うと丈流くんは持ってた缶ビールを置いて、あたしの頭を抱え込み顔を近付けてきた 


えっ…これって…


あたしの唇に丈流くんの温かい唇がふれた


あたしは持っていたお酒の缶を落としてしまった 


缶が土手を転げ落ちる音がする


丈流くんの舌が、ゆっくりあたしの中に入ってきた 


初めてのキスにあたしは驚いて、丈流くんのTシャツをつかんだ 



頭の中がパニックで何をどうしたら良いのかわからない 


フト、丈流くんが唇を離し


「舌…ちゃんと絡ませろよ」


と言うとさっきよりも激しくキスをしてきた 


あたしは… 


あたしは必死に舌を絡めた 


丈流くんの事が好き… 


好き…






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