夏の風
ところが…
あたしの祈りのかいもなく、嵐は毎晩やってきた
しかも、日に日に勢力を増して…
「お姉ちゃんっ!!
リョウちゃんやっぱり戻る気ないって言うの…あたし…毎日会いに行ってるのに…」
「えっ…毎日リョウちゃんの家行ってるの?」
「うん…ヒック…なのにね…リョウちゃんの家には新しい彼女がいて…あたしを家に上げてくれないの…ヒック…」
「まぁ…沙耶の気持ちもわかるけど…そこまでいったらもう仕方ないよ。ね?諦めたら?」
「嫌っ!より戻すまで絶対諦めない!」
沙耶は異常なまでにリョウちゃんに執着し、周りではどうすることもできなかった
それでも、時間が解決するだろう…と思っていたあたしに一本の電話がきた
・