夏の風


ナミは突然現れたかと思うと陸の腕にしがみつき、あたしをギロリと睨んだ



「あ〜、この子どっかで見たことある〜!どこだっけ?
陸知り合いなの?」



「あ…うん、丈流さん関係だよ」



「あぁ!あんたも丈流くんに遊ばれた人?」




ナミはあたしに同情の目を向けると、今度はその視線を陸に戻し




「陸、あたし今度はブーツが見たいから先行ってるね?




と、言いながら陸から離れ、あたしには何も言わずに行ってしまった




「…陸、ナミとまた付き合ってるの?」



「うん…まぁ…そんなところ」




陸は少しため息をこぼしていたけど、その表情からは幸せそうな雰囲気が感じられた







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