夏の風
第七章 それぞれの決意
涙と川
それから約一年
あたし達はこの不思議な関係を維持してきた
でも、月日とともに不思議な関係は当たり前になり、これが普通なんだと思っていた
あたしの中で丈流くんの存在はどんどん大きくなり、丈流くん無しの人生なんて考えられなかった
会いたい時に会い
誕生日やクリスマスや休日を当たり前のように一緒に過ごし
あたし達はどこにでもいる普通の恋人同士だと、疑う余地もなかった
―――あの日までは
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