夏の風
会う方法
「丈流くんに会いた〜い」
あたしは学校にいる間中、呪文のようにずっと言っている
「わかったから、週末まで待ちなさい!」
サキは毎回優しくなだめてくれる
「いくら会いたくたって彼女いる人じゃしょうがないじゃん!」
「志乃、冷たいよっ!」
あたしは半分泣きそうになりながら志乃に訴えた
「でも、丈流くんってどんな人だっけ?あたし全然思い出せないよ〜」
「確かに、丈流くんはカッコいいよね〜シンがスッゴクもてるって言ってた」
「ほらぁ〜やっぱ、やめときなって!遊ばれるだけだよ」
「遊びでも何でも良いよ!」
「駄目だ〜こりゃ、重症だよ」