夏の風
お昼休みになると、志乃はお弁当を食べながら突然
「あたし、今度メガネのイケメン大学生紹介してもらうことになったんだ!」
と、言い出した。
「え〜?!いいじゃ〜ん!誰に紹介してもらうの?」
サキは興味津々で乗り出してきた
「従兄だよ!今、大学生なんだけど、前からいい人いたら紹介してって頼んでおいたんだ」
志乃は長い髪をかきあげながら得意そうに微笑んだ
「へぇ…そうなんだ」
あたしは曖昧に相づちをうった
じゃぁ…丈流くんのことは?
好きなんじゃないの?
志乃が丈流くんのことを好きならキスしたのも仕方ない!
って思う努力するけど、好きでもないなら何でキスしたの??
志乃に対する疑惑はどんどん膨らみ、あたしの頭の中はその事だけで完全に支配されていった