夏の風


夏休みに入ってから、サキに電話をするのは初めてだった



志乃に対する疑惑から、中々二人に連絡しずらかったから… 


でも、サキに連絡しない限り丈流くんに会う方法はない 


あたしは少し緊張しながらサキが電話に出るのを待った 


サキは3コール目で電話に出た 



『もしも〜し亜耶?久しぶりじゃ〜ん!』


電話口からはサキの明るい声が聞こえてきてあたしは少しホッとした 


『うんっ!久しぶり〜!サキは夏休み入ってから何してたの?』


『あたしは毎日、シンの家にいるよ〜!ほとんど同棲みたいな感じ!』


『うわぁ〜凄いじゃん!』


『まぁね、亜耶は何してたの?』


『あたしは毎日バイト!』


『偉いじゃぁ〜ん!あっ!ねぇ、今何してるの?』


『今?バイト終わって…ちょっと暇だったからサキに電話してたの』


『本当?!じゃぁさ、今からシンの家来ない?
今日皆集まるらしいから。丈流くんも来ると思うよ』


『行きたい!!いいの?』






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