夏の風


お店を出てバイクに乗り、シンくんの家に着くと既に沢山のバイクや車が止まっていた 



「チッ、川島先輩来てる…」


丈流くんがイヤそうに舌打ちした 


「川島先輩って?怖いの?」


「イヤ…そうじゃなくて女グセ悪いんだよ」


「女グセ?」


「そっ、だから亜耶は俺の傍から離れんなよ」


「えっ?あたしなんか平気だよ」


「ど〜ゆ〜自信だ?」


「だから、あたしなんか相手にしないって!」



丈流くんはあたしの顔をジーッと見つめると 


「やっぱり、お前わかってない。絶対俺から離れるな!いいな?」



「うん…わかった」 



あたしは仕方なく頷いた






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