夏の風
丈流くんはあたしの頭にそっと手を置いた
「…わかった」
あたしは丈流くんと川島先輩のところに行った
川島先輩の周りには派手な女の子が何人もいた
「先輩!この子が亜耶っす」
丈流くんはあたしの肩を抱きながら紹介した
「へぇ〜可愛いじゃん!高校生なんだろ?」
「…はい」
川島先輩は茶髪で日焼けした肌、耳に開いた複数のピアスに整った顔立ち…
遊んでそうなのは一目瞭然だった
あたしは早くこの場から立ち去りたくて丈流くんを見上げた
丈流くんもそれに気付き
「もう、戻っていいすっか?」
と聞いてくれた
「お前は戻って良いけど、亜耶ちゃん置いてけよ」
川島先輩はビールを飲みながら丈流くんに言った