ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。
LOVE♡1
伊緒くんは幼なじみ
──チュンチュン……チチチチ……。
半分開いたカーテンから朝の光がたっぷり降り注ぐベッドの上で、私──鈴里桃は目を覚ました。
家の庭には緑がたくさんあるから、朝はいろんな鳥がやってくるの。
鳥の鳴き声で起きるなんて、贅沢な目覚めだなあ。
でも今は春休みだからまだ寝ていられる。二度寝って気持ちいいよね。もうちょっと寝ちゃおう。
すやあ……と、再び夢の中に入ろうとしたとき。
「起きて」
現実に引き戻す、低い声。
びっくりして目を見開くと、目の前には幼なじみの葉山伊緒くんがいた。
「ひいっ……!」
ななな、なぜ、ここに伊緒くんが!?
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