ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

「なになに~、なんの話してんのー」


……なんだアイツ?

まるで瑛人みたいなチャラい風貌の男が、モモたちの輪へ入って行ったのだ。


「今ね、モモの抱き枕の名前を当ててるの!」

「へー。モモちゃん、抱き枕使ってんだ」


はああああっ!?

モモちゃん、だと?

どの口がそんな呼び方してんだよ。

俺の知るところ、今までモモのことを「モモちゃん」なんて呼ぶ男はひとりもいなかった。

静かに怒りがこみあげてくる。


「どんな抱き枕なの?」

「えっとね、チンアナゴだよ!」

「うおおおお、なんかイメージできるわー」


イメージすんな。

あんな男に、モモがチンアナゴの抱き枕を抱いているところを想像させてたまるか!
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