ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。
「べ、べつに何でもないっ……」
膝をかかえたま、さらに小さく丸くなる。
伊緒くんは、軽く息を吐くと、窓の外の星を見上げた。
「ふわあ……」
それから……。
伊緒くんに寄りかかって空を見上げていたら、なんだか眠たくなってきちゃった。
肩にペタンと頭をつけたら、すぐにまぶたが重くなる。
これってもう、本能ってやつかも。
「ほんっと、どこでも寝るよな」
どこでも、じゃないもん。
伊緒くんのとなり限定なんだけどな。
心地よくて、なにより安心できるの。
目の前にはきれいな夜空、隣には伊緒くん。
こんな最高なシチュエーションで心地よくないわけなくて。
「ほんとに寝たし……ま、こんなとこが可愛いんだけど……」
なんて伊緒くんがつぶやいた時には、私はすでに夢の中だった。